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2009年1月22日 (木)

自己株式の消却

 現在、長男が中学受験の真っ最中で、願書の提出や受験の付き添いで、仕事以外の時間がふさがっております。

 自分が中学受験をしたころと比較して、問題が難しくなったように感じますが、テキスト等は飛躍的に良くなっており、レベルの高い勝負をしていますね。

 私は、中高一貫の良さを長男にも経験させたいと思い、小学3年生の頃から徐々に意識付けと勉強をさせてきました。なだめたり、すかしたり、怒鳴ったりの繰り返しの中、頑張ってきた長男の努力のことを思うと、本番間近の今、本当に「合格してもらいたい」という気持ちで一杯になります。

 長男もきっと不安を抱えていると思います。ただ、親も、期待と不安を抱えながら、ただ見守ること、励ますことしかできず、隔靴掻痒の思いで、アシストを続けなければなりません。
 これまで、司法試験受験生には
  「お前だけで受験してるんじゃない。親御さんが支えているからお前は受験できるんだ」
等と言って叱咤激励してましたが、自分が受験生の親になってみると、本当に親が支えなければならないことは多く、苦労の連続です。
 子供のために苦労するのは親の喜びですから、それ自体がつらいわけではありませんが、友人達が言っていた「自分が受験した方が気が楽」という言葉が胸に染みる今日この頃です。
 
 さて、本日は、自己株式の消却について、お話しします。

 先日、新聞で、最近、上場企業が自己株式の消却をする件数が増えたという趣旨の記事が載っていました。

 そういえば、最近、自己株式の消却の開示が多いような気がします。
 自己株式の消却の理由として上がっているのは
  資本効率の向上
  発行済み株式数の減少を通じた株主の利益の増進
等ですが、ほとんどは理由を書いていません。

 実際、機関投資家等の株主が、株式の希薄化を防止するという理由で上場会社に自己株式の消却を提言することもあり、上場会社側も、大量の自己株式を使用するあてもないので、消却してもかまわないと思って、消却しているのでしょう。

ただ、正直いえば、株主が、緊急の必要性がないにもかかわらず、自己株式の消却を求めるのは、法的には、無意味であるのみならず、株主の利益を自損することになります。

旧商法においては、自己株式の消却をすることにより、授権枠が縮減していたため、株式の希薄化を防止するために、買い入れた自己株式を消却する意味がありました。

しかし、会社法では、自己株式の消却をしても、授権枠が縮減しないため、消却では、株式の希薄化を防止することはできません。

たとえば、発行可能株式総数 1億株、発行済み株式総数5000万株の会社が、1000万株の自己株式を取得したとします。

この場合、会社が、新株の発行または自己株式の処分のための募集手続をすることができる株式数は、6000万株(=1億株-(5000万株-1000万株)となります。

他方、会社が、自己株式1000万株の消却を行い、発行済み株式総数が4000万株に減少した時点で、会社が、新株の発行のための募集手続きをすることができる株式数は、先ほどと同じ6000万株(=1億株-4000万株)です。

自己株式の消却により、発行可能株式総数が1000万株減少するという旧商法の解釈ならば、9000万株-4000万株=5000万株の授権枠となり、株式の希薄化の防止につながりますが、自己株式の消却では、発行可能株式総数は減少しないので、
 「株式の希薄化の懸念を払拭するために、自己株式の消却を行う」
というのは、間違いです。

 もし、その目的を達成したいのならば、発行可能株式総数を減少させる旨の定款変更決議を行い、登記すべきであり、そのような定款変更を行わずに、自己株式の消却を行うことが、株主の利益になるものとは思えません。

あえていえば、定款において、「自己株式の消却が行われた場合には、発行可能株式総数は、当然に減少する。」旨の定めがあれば、授権枠の減少を認める余地があるものの、それでも、発行可能株式総数の減少を行う旨の変更登記は必要となるでしょう。

そもそも、会社法では、新株の発行と自己株式の処分の募集手続は、同一であるため、代表取締役が勝手に自己株式の処分をすることはできませんし、違法な自己株式の処分であれば、株主が差し止めることも可能であり、株主の立場からすれば、どちらの方法によっても、既存株主に与える影響は同じです。

自己株式の処分という制度があるのは、募集手続や新株予約権の行使等株式を交付すべき場面において、発行済み株式総数や資本金を増加させることなく(=登記をすることなく)、株式を交付させるためです。

資本金が増えれば、登録免許税がかかりますし、新株予約権の行使等株式の交付が少数づつ行われる場合には登記手続きの手間と費用を回避するために、自己株式の処分が最良の方法です。

したがって、自己株式の処分は、会社のコスト削減のために有益な制度であって、株主に何の不利益ももたらしません。

もし、自己株式を多数抱えた会社が、資本金を増やすために新株発行をしたいと考えるのならば、その時点で自己株式の消却手続きをすれば、授権枠はそのままで新株発行をできる枠が広がります。手続きは、上場会社であれば、自己株式を記録した口座を管理する証券会社等に抹消の申請をすれば、すぐにできるので面倒なことは何もありません。

このように必要もないのに、自己株式の消却をすることは、株主にとって何のメリットもなく、会社が、自己株式の処分というコスト削減のためのオプションを奪うだけ行為といえるでしょう。

株式市場というのは、不思議なところで、法律的には誤った考えが、あたかも真実のように株価の上下に影響を与えます。自己株式の消却が、株式の希薄化を防止する効果が全くなくても、投資家が「きっとそういう効果があるだろう」と誤解すれば、株価の上昇に寄与するかもしれません(しかし、株式の希薄化を防止するというのは誤解ですから、誤解に基づき株式を購入したとしても、誰も守ってはくれません。)

法律的に正しいことが、経済的にも正しいとは限りませんが、自己株式の消却は会社の行為なのですから、開示においては、正確にその理由を説明しなければなりません。もし自己株式の消却の理由を開示するのならば、株主に「株式の希薄化が防止できる」というような誤解を与えないことが必要でしょう。
また、自己株式の消却をしても資本の効率化にはつながりませんし、それで株主の利益が増進することもありません。

株式の評価指標のうち、自己株式を含めた発行済株式総数を分母とするようなものは、自己株式を消却し、発行済み株式総数を減少させることにより、評価が上がることもあるでしょうが、それは、数字のマジック=見せかけであり、自己株式の消却により、株式の価値があがることはありません。

以上のように、必要もないのに自己株式を消却することは、会社にとって決してプラスとならないので、個人的には、あまりお勧めはできません。

(質問コーナー)
Q1
新司法試験に向けた学習について、質問させていただければ幸いです。
先生はよく、「基本書を通読したことはない(不要)」と仰っておりますが、その趣旨は、基本書を通読するのは、かえって有害だ、というところまで含んでいないとの理解でよろしいでしょうか。
最近、基本書を読むことの有用性を解く合格者の方も多く、場合によっては積極的に評価すべき点があるようにも思われます。(一貫した視点からの解釈に学ぶ、そこから応用力を養う、穴を作らない、等)
ただ、基本書を読むことが目的のようになって、これを通読することでかえって効率的な勉強が妨げられるならば、本末転倒である、という意味なのでしょうか。あるいは、もっと積極的に、基本書通読に落とし穴があることを指摘するものなのでしょうか。
投稿: 受験生 | 2009年1月 9日 (金) 17時23分
A1
1科目3時間で読めるようになるのであるならば、基本書だろうと、予備校のテキストだろうと何でも構いません。
また、最初に1読するのに、1科目50時間かかるような基本書は、通読は痛毒です。

Q2
昨年、恥ずかしながら法科大学院に落ちてしまい浪人が決定してしまいました。
学部の学歴がパッとせず、しかも今年上位といわれるローに受かっても学部浪人・ロー浪人という2年のマイナスがある状況ですが、英米資本の事務所を熱烈に志望しています。
このような経歴では上位ローに受かり、新司法試験に合格しても夢への道はかなり厳しい戦いになると予想しています。
そのため、この1年を使って法律以外にアピールできる武器を手に入れたいと思っているのですが具体的にはどのようなものが武器となりえるでしょうか。
先生のブログでTMIにおいては「一芸に秀でた」人は強いというアドバイスを参考にしていますが、なかなか思いつかず考えあぐねています。
TOEICは900点台まであと少しなので、それ以外に何かありましたら是非アドバイスをお願いいたします。
投稿: 受験生 | 2009年1月11日 (日) 07時53分
A2
まず、ローに合格してください。
ローに入ってから、英語の勉強をしてください。

Q3
大変お世話になっております(ブログ上で)。
会社法100問についてご質問させていただきます。
P525の(四)(1)の第2段落「間接取引にも該当しない」
とありますが,P355(三)の第2段落の「監査役は取締役と異なり,…業績連動報酬を受け」ないから,監査役の会社との取引は間接取引に当たらないとあります。
ということは,P525のところでは業績連動報酬を強調して間接取引に当たると認定することは可能ですか?
仮に可能なら,自社の取締役が相手方会社の取締役である場合,利益相反の間接取引にあたるのが有力なのでしょうか。それとも当たらないのが有力でしょうか。有力かどうかが不明であれば,葉玉先生のご意見で結構です。
投稿: こんにちは | 2009年1月13日 (火) 00時12分
A3
相手方の単なる取締役なら、間接取引にはなりません。
業績連動報酬であったとしても、原則として間接取引にはなりません。
ただ、取締役が、会社の利益の全部を報酬として取るような業績連動報酬であれば、100%株主のえる利益とあまりかわらなくなるので、間接取引とする余地が出てくるかもしれません。

Q4
訴外Aは、本件建物をXから賃借していたが、AはXの承諾を得ることなく、本件建物の賃借権をYに転貸し、現在はYが本件建物に居住している。Xは、Aの無断転貸を理由に賃貸借契約を解除し、Yに対して建物収去土地明渡請求の訴えを提起した。この訴訟において、「Xの同意」ならびに「賃貸人に対する背信行為と認めるに足りない特段の事情」という事実の有無が争点となった場合に、
これらの事実についての証明責任の所在について、どのように論じればよいのでしょうか??
投稿: | 2009年1月13日 (火) 17時54分
A4
質問の趣旨がよく分かりません。訴訟物を特定し、法規説に従い、条文から淡々と証明責任を論ずればよいのではないでしょうか。

Q5
本日、買収防衛策のセミナーを受講させていただきました。
非常にわかりやすいご説明をいただき、ありがとうございました。
さて、ひとつ確認させていただきたいことがございます。
買収防衛策発動時には株主総会決議を得ておくことで適法性を高めうる、
というご説明があったかと思いますが、
大規模買付者が東京高裁4類型に該当すると考えられるとして、
取締役会で新株予約権無償割当て決議をした場合に、
裁判所で差し止められるリスクは高いとお考えですか?
投稿: msm | 2009年1月13日 (火) 22時34分
A5
4類型に該当することが疎明できれば、取締役会の決議でも差し止めを受けないでしょう(ただし、著しい財産的損害を与える場合は差し止められる可能性はあります)。

Q6
内部統制(全社統制)に関して、監査役との間に見解の相違があります。
内部統制のQ&A3では、「監査役が監査役の取締役職務執行に対する監視機能の状況について、監査人(監査法人)の確認を受ける。」とされていますが、ここで「確認を受ける」ということは、その前提として、監査役には監査人から確認を受ける事項について整備の責任があり、その根拠は、会社法施行規則上の「監査役に監査役監査の環境整備責任がある」旨の規定(100、105②)である、と考えています。
また、監査人(監査法人)から確認を受ける内容はQ&A3の(注)に記載されており、この点は全社統制の評価項目の一部に取り込まれています。
そこで、監査役が実際に整備を担当している監査役規程等の整備状況の評価の一部を監査役に依頼したところ、「内部統制整備の責任は取締役にあり、監査役が内部統制の評価に関わるわけにはいかない。」とのことでした。
上記回答の根拠には「金商法上、内部統制整備に監査役が責任を負うとは書いてない。」という主張があるようですが、冒頭のような考え方からするとこの主張には実質的に意味がなく、また、監査役が評価に関わることは内部統制整備の責任が取締役にあることと矛盾するものでもなく、かつ実際に整備を担当している監査役こそ整備状況を最も把握しており、全社統制上、監査役監査の環境整備に関して監査役も取締役の評価を受ける立場にある以上、むしろ環境整備の状況について表明すべき立場にあるのではないか。と思われますが、いかがでしょうか?
※弊社では整備状況の評価については、整備担当者による自己評価+独立的モニタリングで行うこととしています。
投稿: hiro | 2009年1月14日 (水) 11時26分
A6
監査役は、会社法上、内部統制の構築義務を負っていません。会社法施行施行規則100条等は、取締役会が内部統制を構築する上で、監査役の監査が適切に行いうる体制を整備することを求めているだけです。
むしろ、監査役が内部統制の構築に携わることは、監査役による内部統制監査が自己監査になってしまうため、避けるべきです「監査役監査の環境整備に関して監査役も取締役の評価を受ける」という点は、やや誤解があり、環境整備は取締役が行い、その体制を自己評価すべきであり、その環境において監査役の監査が機能しているかどうかが評価の対象になるだけであると考えます。
それから、金商法は、内部統制整備義務を課したものではないので、監査役のみならず、取締役ですら、金商法上の義務・責任を負ってはいません。

Q7
2008年7月1日付のブログ(競業避止義務における名義説、計算説に関して論じた部分があるもの)に関連して、質問させていただければ幸いです。

その1:次のような事例で、名義説、計算説から、自分なりに検討したのですが、葉玉先生はどのように考えられるでしょうか。念のため、自分は、現在は計算説に立ちつつも、名義説のほうが実は優れているのではないかと思えてきたところ、単純な事例ながら、計算説・名義説のいわんとしているのは、実は何なのか(バリエーションがあるのでは)、と思い始めているところです。

事例「A社の取締役Bが、C社の取締役となって、C社の名義において、A社と競業取引となる取引を行ったが、Bは、C社の代表取締役Dの夫であったような場合。」

名義説①:C社が名義であるので、取引の結果、Bが利益を得たとしても、規制の対象とならない。Bは、自分が利益を得られると思いつつも、法的効果としては、C社に帰属させようと思っているので。
名義説②:この場合、BとDは、経済的一体性があるので、名義説によっても、実質的には、B名義と同視できる。
計算説①:Bが実質的な損益の帰属主体となるので、規制の対象となる。
計算説②:Bは、Dとは経済的に一体的とはいえない経済・生活実態を有しているので(なお、別産制)、計算説にたっても、承認が必要とはいえない。
A7
BがC社のために取引を行っているのならば、Bは、C社の代理人として取引をしているのではないでしょうか。その際、契約書に「C社代表取締役D」と当事者名が表記されているとしても、意思表示をしているのは、あくまでもBなので、機関方式でC社に効果を帰属させる契約をしているに過ぎません(代表取締役Dが妻かどうかは、全く関係ありません)。そして、当該取引は、第三者C社のためになした取引となります。
 なお、計算説は①②とも成り立たないのではないでしょうか?

 計算説が意味をなすとすれば、「C社に効果帰属するように見えるけれども、C社の帳簿には取引の結果が何も記載されておらず、取引によって得たお金も、Bが公私混同で使いまくっている。」というような場合に、「第三者のために」ではなく、「自己のために」とする点にあるのではないでしょうか。ただ、名義説に立っても、C社という表記が、単にB個人の屋号として使われているだけで、その法的効果がBに帰属すると認定されるような場合は、「自己のために」になるでしょう。

Q8
その2:名義説が優れている点の一つとして、形式的な基準を提供しているところと思われます。(承認を得るかどうか、事前に判断する必要がある。)その点、計算説は、実質的な損益の帰属主体をみるので、競業避止規制が、予防的・形式的に規制を課したとするならば、名義説をとるのが簡明とも思われます。そこで、逆に計算説の立場にたったとすると、どのような反論が考えられるでしょうか。
投稿: まんじゅう | 2009年1月14日 (水) 23時34分
A8
計算説は、反論できないんじゃないでしょうか。

Q9
先ほどの事例、「A社の取締役Bが、C社の取締役となって、C社の名義において、A社と競業取引となる取引を行ったが、Bは、C社の代表取締役Dの夫であったような場合。」で、仮に、Bは、C社の代表取締役Dの夫ではなく、ただの取締役であったとしても、C社からは報酬を得られます。

そこで、計算説にたったとしても、(間接的に)報酬を得られることで、損益の帰属主体とみられるのでしょうか。若干、主体というにはためらわれます。(規制が広くなる)。他方、そうでないとした場合、競業避止義務をかけられないとなれば、A社の取締役であるので、A社の営業秘密も知っており、C社に間接的に貢献して、A社に損害を与える可能性もあるので、やはり、規制すべきようにも思われます。立法趣旨としては、いずれの説に立つかは別として、取締役が、自己・第三者に、いかなる程度で損益が帰属するならば、規制の対象とする趣旨である、とお考えでしょうか。このような場合には、忠実義務違反のみで捕捉しようとしているのでしょうか。
投稿: まんじゅう | 2009年1月15日 (木) 00時06分
A9
大事なのは、Bが取引(契約)をしたのか、Bが単に取締役に就任しているに過ぎないのか、であって、論点がずれているように思います。

Q10
司法試験合格後に税理士試験か公認会計士試験のどちらかを受験しようと私は考えています。
葉玉先生なら、どちらを勧めますか?
投稿: こんちゃん | 2009年1月15日 (木) 05時57分
A10
どちらでもいいと思います。

Q11
直接損害・間接損害について、ご質問させていただければ幸いです。直接的には、百問27問の問題です。
いちおう、ネットで検索して、2006年1月7日のブログに、間接損害も含まれる、その損害は、端的には株価の下落である、とありました。

そこで、間接損害について、もしかしたら定義の問題に過ぎないかもしれませんが、(百問27問を下敷きにして)

「親会社Pが、子会社Qに不当な影響力を行使して、廉価で製品を買い入れ、Q社に損害を与えた場合、P社(および代表取締役・取締役)との関係では、Q社の株主Aに生じた損害は、直接損害になるのか、間接損害になるのか。」

ということで頭を悩ませています。
Q社の取締役に任務懈怠があれば、間接損害となりそうですが、P社にとってみれば、Q社の株主は、第三者であり、Q社に株価の下落が生じても、P社への代表訴訟によるわけにもいかず、「P社」との関係では、直接損害になるようにも思われます。

そうすると、一般の教科書で、間接損害につき、「取締役の悪意・重過失による任務懈怠から会社が損害を被り、その結果第三者に損害が生ずる場合」とありますが、ここでの、「会社」は、任務懈怠をした取締役が属する「会社」であって、「第三者」も、当該「会社」が損害を被ったことにより、損害が生じた第三者であって、「他の会社」に損害を与え、当該「他の会社」の株主に損害が生じた場合は、間接損害にあたらず、「直接損害」にあたる、と考えることになりそうです。

議論の実益、前提に誤解があるかもしれませんが、考え方をご教示いただければ幸いです。
投稿: 論文は辛いよ | 2009年1月15日 (木) 15時47分
A11
Q社の取締役の責任を追及する場合には、Q社が損をした結果、Q社の株式の価値が下落したのならば、Q社の株主にとっては、間接損害です。
P社の取締役に対して第三者責任を追及する場合には、直接損害です。

Q12
刑法の学説は、行為無価値と結果無価値に大別されますが、実務ではどちらに立ってるのでしょうか。

法律の勉強を始めて、約1年になります。
実務は行為無価値だと聞いていましたが、実務家は行為無価値や結果無価値にとらわれることなく、妥当な結論を追求しているっていう人もいます。

個人的には、学説(理論)は虫眼鏡のような、物事を分析するための道具であり、行為無価値的な立場から検討している(=事実を行為無価値に合わせるのではない)と想像します。
投稿: | 2009年1月16日 (金) 21時58分
A12
行為無価値という言葉は判例にでてきません。
結果無価値も、行為無価値も、学者が自説を説明するときの説明の仕方に過ぎません。
ただ、実務は、結果のみならず、行為の悪質性も違法性の度合いとして評価しているので、行為無価値の方が説明しやすいでしょう。

Q13
完全子会社が債務超過の場合に、完全親会社と合併する場合のことで
御教授ください。増資で債務超過を解消してから合併する場合と債務超過の
まま合併する場合でそれぞれメリット・デメリットを教えてください。
なお、簡易合併ではありません。
投稿: 不景気 | 2009年1月17日 (土) 23時00分
A13
増資するなら、キャッシュが必要になりますし、登録免許税が高くつくでしょう。
キャッシュを出すのならば、簡易合併にできるような方法を採るべきで、あまり増資するメリットはないのではないでしょうか。昔は、実質債務超過会社は合併できないとかいう議論があったので、解消してましたが。

Q14
>30秒のキスはしてもらえたのでしょうか?
>さらに、その先に良いことはあったのでしょうか?
>教えて下さい!
>投稿: 受験生 | 2008年12月25日 (木) 18時33分
>A1
>この質問の回答には、チャージが必要です

この質問のチャージ料は、いくらですか?
面白そうなので、100円だったら送るので、100円でよろしい場合は、
振込先口座も合わせてご回答して下さい。
投稿: 質問者 | 2009年1月18日 (日) 14時49分
A14
私のチャージは、1時間4万2000円で、2時間程度必要になります。
聞くも涙、語るも涙の事件なので。

Q15
略式合併について質問です。
784条1項本文における略式手続において総会特別決議が不要とされることの例外として同ただし書が規定されていることの意味は,譲渡制限への定款変更と同じ(=特殊決議を要する)だからと説明されており,それは理解できましたが,

796条1項本文の例外である同ただし書について,その趣旨がよくわかりません。
基本書には,非公開会社が株主割当以外の新株発行をするのと同じだから,という説明があったのですが,非公開会社が第三者割当をする場合にも,特別決議で足りるのが通常のはずで,なお承認総会を要求しても,承認されることは明らかであり,あえて特別決議を要するとする意味はないように思えるのですが…
投稿: ビギナー | 2009年1月18日 (日) 20時36分
A15
著しく不当な決議が決議がされそうなときは、略式よりも少数株主にとって有利です。
取消事由があれば、合併無効事由にもなります。

Q16
この度、地方国立LSに未修枠で進学することとなりました。
そして合格者のブログ等で情報収集した結果、入学後は判例百選等判例を中心とした勉強をしようと考えております。
そこで質問です。
効率よく学習するにはどのように判例を読み進めるのがよろしいでしょうか?
できればオウム、キリン、サイの力を前提に、①初学者②中級者③上級者の利用法に分けてご教授ください。
もし過去に書いてある場合は「○年○月あたりに書いてます」と教えていただけませんか?過去ログも読んだのですが見逃した可能性があるので。
よろしくお願いします。
投稿: noah | 2009年1月19日 (月) 01時26分
A16
判例だけでは足りませんが、判例を勉強するのならば、判例百選を勉強すればよいのではないでしょうか。
ただし、解説は読む必要はないかも知れません。
民法は、判例六法とかに書いてある短いものを数多くこなすほうがよいかもしれません。

Q17
株主総会における定足数等について質問させて下さい。

 代表取締役である筆頭株主が死亡し、相続人は相続放棄を行なうかどうかの熟慮期間中のため、名義書換も、議決権行使の代表者届も行なわない場合、

1.上記の状態のまま、死亡者あての招集通知を送って欠席扱いとした場合、会社は善意無重過失と言えないので免責されないことになりましょうか?
2.上記の場合も、死亡者の株式は「議決権を行使することができる株主」として扱わざるを得ず、定足数には算入するしかない。従って、他の株主の議決権で定足数が満たされない場合は、議決ができないことになりましょうか?
3.上記1、2の結論は、実際に相続放棄が行なわれ、相続人が不存在となり相続財産管理人が未選任の場合も同じことになりましょうか?

投稿: genmai | 2009年1月20日 (火) 06時54分
A17
1 株主名簿記載の住所に送れば足ります。
2 相続人が相続している以上、議決権を行使することができる株主となり、定足数に算入されます。他の株主で定足数を充たさないならば、議決はできません。
3 同じです。

Q18
葉玉先生がロータス21さんから出される予定のDVDは、
いつ頃発売になるのでしょうか??
ロータス21のHPではかれこれ半年ほど編集中になっております。
地方のローに通っていますと、
どうしても会社法や知的財産系など新しい法律の授業がいまいちになり、
理解度も浅くなります。
選択科目は労働法とかをとればいいのですが、
会社法は避けて通れません。

そこで、先生のDVDで予習・復習しようと考えています。
来年度の授業のために聞くには2月中に手元に欲しいのですが、
それくらには発売されるのでしょうか?
また、内容は実務よりでローの授業・新試対策には向かないのでしょうか?

先生やロータスさんの懐事情もあるでしょうが、
購入者の何割かはロー生だと予想されますので、
貧しいロー生の懐にありがたい価格でとうれしいです。
投稿: | 2009年1月20日 (火) 14時54分
A18
お待たせしております。2月中は難しいと思いますが、もうほとんどできあがっています。
内容は実務よりですが、司法試験受験生も聞くべき事項がたくさん入っています。

代金はロータスさんが決めるので、きっとロー生に優しい価格も設定すると思いますが、あまりダンピングはできないかもしれまえん。

Q19
葉玉せんせー、あけましておめでとうございます。

某国立大未修一年の者です。
さて、今日はTMIの大御所、升永英俊先生についての質問です。
以前に升永先生のお話を伺ったことがあり、ものすごく情熱的で、半端じゃない人だなーと思っていたのですが、弁護士としては、イチロー並に凄い方ですよね。

TMIの同僚として、葉玉先生がプロの視点で、間近でごらんになっていて、どんな努力をしたらあそこまでいけるのか、とか、何が普通の弁護士と違うのか、とか、と升永先生の凄さについて感じられた点があれば、その辺をお教えいただけないでしょうか。

私が、世界で二番目に尊敬し、目標としている弁護士が升永先生なので、良かったら葉玉先生のコメントをお聞きしたいです。

(ちなみに、一番は、もちろん葉玉先生でございます( ̄▽ ̄)。)

投稿: はるくん | 2009年1月21日 (水) 15時14分
A19
私も知りたいぐらいです。
まずは、忙しいときは、事務所で寝袋で寝ることから見習おうかと思っています(笑)。
冗談はさておき、たぶん、升永先生の強さは、「信念の強さ」であるように思います。
他人と比較して自分を評価するのではなく、自分の信念に従って主張を組み立てる強さです。

Q20
株券電子化について質問いたします。
信託銀行が株主から上場企業の株券を提出された場合、無効になったからといって穿孔して細断廃棄してしまってもよいものでしょうか。あるいは株券はあくまでも株主の所有物なのだから返却すべきでしょうか。ご教示ください。
投稿: さかしら | 2009年1月21日 (水) 21時06分
A20
どういう経緯で株主から株券を提出を受けたかによります。
1年後に廃棄するのが無難でしょう。

Q21
 いつも楽しく拝見しております。上場会社の一担当者です。
 以前、インサイダー取引に関して、
「売買を禁止された役職員の不満のはけ口(代替措置)が必要」
とおっしゃってましたが、具体的にはどのようなものでしょうか。
 その後の世の中の状況も大して変わっていませんので、
会社としての実のある取組みの必要性を感じる今日この頃なのですが。。。
 チャージ料もお支払いできず不躾で申し訳ございませんが、
よろしくご教示くださいませ。
投稿: 悩んでいます。 | 2009年1月21日 (水) 21時39分
A21
すいません。代替措置については、飯のタネなので、公開は差し控えさせていただきます。

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コメント

先日は、ご回答ありがとうございました。ほんの一法学徒のカキコに対して、、、
計算説、名義説の関連で、税法での実質所得者課税の原則も、法律的帰属説が通説を占めるようになっているのを、思いつきました。確かに、経済的利益の帰属を決定するのは、(租税法においては)課税庁にとって難しいことで、競業避止の場合も同じようなことが言えるのかもしれません。実際の経済取引を、法律上の概念で規制する際に、法律的思考からのアプローチに分があるように思えます。いずれにしても、考えを深めることができたので、ありがとうございます。

投稿: まんじゅう | 2009年1月22日 (木) 10時07分

葉玉先生、ぜひご教示ください。

非取締役会設置会社(特例有限会社も同じ)の業務執行は、取締役の過半数で決定する(会社法348条2項)とありますが、取締役会設置会社における取締役会議事録のように、何か証拠となるものを書面などで残しておく必要はなく、任意の方法で決をとればよいのでしょうか?

そうであれば、株主3名全員が、そのまま取締役であるというような場合、株主総会を開くのも取締役会を開くのも手間はほとんど同じなので、取締役会を設置するよりも楽という気がしております。3か月に1回以上の業務執行報告取締役会も開催しなくて済むかと思いますので・・・。

投稿: 悩める法務担当者 | 2009年1月22日 (木) 13時08分

質問おねがいします。

法学教室2月号で連載されている「事例で考える会社法」64頁で、

「東京高裁決定・平成20年6月12日」が、

125条3項3号を立証責任の転換規定と解したことで、

会計帳簿閲覧請求(433条)と株主名簿閲覧請求(125条)の拒絶理由は、

条文は同じ構造だが、株主名簿閲覧請求の拒絶理由だけ(125条3項3号)は、

立証責任転換規定だとしていると書いていますがどうなんでしょうか??

そんな解釈できるんですかね??

投稿: 太郎 | 2009年1月22日 (木) 17時02分

非取締役会設置会社に関して3点お教えください!

① 株主総会で、例えば自己取引の承認を株主総会で決議する場合、利害関係を有する取締役は議長になれますでしょうか?

② ①の場合で、利害関係を有する取締役(議長を含む)が株主であったとしても、総会で議決権を行使できると考えて良いでしょうか?

③ 総会で決議する程でもない案件を、取締役の過半数で決する場合において、当該案件について利害関係を有する取締役がいるとき、その人は決を採ることに加わることができますでしょうか? 会社法348条2項は、同369条1項のように「議決に加わることができる取締役」というようには表現されていないので、加われるのではないかと考えておりますが…。

投稿: リアルヴォイス | 2009年1月22日 (木) 17時49分

はじめまして。
いきなりで失礼なのですが、基準日に関して質問させてください。

(1)新・会社法百問51(296ページ二1)では、、基準日後に株式の第三者割当てを受けた者に対して議決権を付与できるかという問題について、「Cの議題提出権等の持株要件には影響を与えないから、」124条4項ただし書にはあたらないとされています。しかし、124条4項ただし書の、「当該株式の基準日株主権利」という文言からすれば、同ただし書は基準日の時点で存在していた株式についての条文であって、基準日後の第三者割当てのような場合にはそもそも適用がないように読めるのですが、いかがでしょうか。

(2)同じ問題についてのなのですが、297ページ二2において、議題提出権等の継続保有要件は、議題提出権等の行使日と基準日のいずれか遅い日まで充たし続ける必要があるとされており、その理由づけとして、「①議決権のない者に議題提出権のみ認めるのは不合理である」という点が挙げられています。しかし、本問においては、新株発行によって1%の保有要件は下回っているものの、議決権がなくなっているわけではないことから、上記の理由づけは説得的ではないように思えます。この点についてはどのように考えればよろしいでしょうか。

御教示賜れば幸いです。

投稿: カリヨン | 2009年1月22日 (木) 23時00分

会社法以外の質問で恐縮ですが、私も現在、小学2年生の子供を持っています。

先生は、「中高一貫の良さを長男にも経験させたいと思い」とありますが、

中高一貫の良さって具体的に何ですか??

私も、子供の進路を考えるのですが

私は中学受験したこともないし、私が小学生の頃は中学受験する子供なんて学年に1人いる程度で、中学受験に関してよくわからないですし。

中高一貫を経験したことがないのですが、

やはり先生のように上りつめた方から見ても中高一貫のほうが子供は伸びると思われますか??

投稿: 親子 | 2009年1月23日 (金) 00時13分

はじめまして。いつも楽しく拝読させていただいております。
質問なのですが、新株予約権の行使に基づく株式の発行を差し止めることはできるのでしょうか。
判例タイムズ1282号の「ピコイ新株発行差止事件」で認められているのですが、判決文を読む限りでは特に争点とはなっていないのですが、210条または247条の文言とは整合しないような気がします(ちなみに判タは参照条文として247条を掲げています)。また、これが一般的に認められると、新株予約権者に新株予約権の取得額相当の損害が生じてしまい妥当でないと思います(もっとも、当該事件では無償割当のようです)。
手元の基本書等に当たっても判然としなかったので、ご教示頂けますでしょうか。宜しくお願いします。

投稿: 法科大学院生 | 2009年1月23日 (金) 01時42分

葉玉先生
お忙しいところ一点お教えください。

当社非公開の会社です。今、合併といいますかM&Aの話があります。
相手も非公開の会社で、株式の取得による方法を考えていますが、
双方とも取締役会を設置しています。

この場合、発行済みの株式をそれぞれの株主が譲渡するについて
取締役会で承認をするだけでいいと思うのですが、その場合、
発行済み全株式について譲渡が結果的になった場合、完全子会社に
なると思うのですが、株式移転の場合、株主総会での承認が必要と
されているようですが、結果的に100%譲渡であっても、株主
総会での承認は必要なく、取締役会での譲渡承認だけで問題は
無いのでしょうか。
お教えいただければ幸いです。

投稿: ご苦労さん | 2009年1月23日 (金) 11時30分

自己株式の消却が合理性を欠く件、なぜか投資家さんが理解してくれないので発行会社としても困っています。やむなく消却要請に応じるにしても、「希薄化防止」を理由にしてはうそになりますし、不合理と思っているので、開示文書が歯切れの悪いこと。財務指標の1株当たり情報では、分母から自己株式を除く(会計基準による)ので、こちらにも影響はありませんし。取引所を巻き込んで教育キャンペーンでも行うしかありませんかね。

投稿: 金庫株番 | 2009年1月23日 (金) 20時43分

初めて質問させて頂きます。
先生のいつも明朗かつ端的な回答に毎回感銘を受けているものです。
この時期に突然法務省から択一の配点が半分になることが発表されました。
この点について先生はどうお考えになるか聞いてみたく質問しました。
個人的には嬉しい変更なのですが、周囲は戸惑っている人が多いみたいです

投稿: 三十路 | 2009年1月23日 (金) 23時53分

会社法第298条(株主総会の招集の決定)および同施行規則第63条(招集の決定事項)についてのご質問です。(当該会社は取締役会設置会社で、株主による招集の場合は除くものとします。)

前回の株主総会招集に関する取締役会において、招集決議事項とあわせて、「以後当社が開催する株主総会については、別段の決議がない限り、当該決議事項を有効なものとする」と決議することにより、今回の株主総会招集に関する取締役会決議を一部省略することは可能なのでしょうか。

例えば、前回の取締役会決議において、「日時:事業年度末から××日を経過した後の最初の木曜日、場所:○○市△△ □□ホール、株主総会に出席しない株主は、書面(電磁的方法)によって議決権を行使できる…」と決議している場合、当該事項に変更がなければ、当該事項については、今回の取締役会で決議しなくともよいのでしょうか。

施行規則63条に規定される事項(特に3号ロハニヘ)については、このような扱いをすることができると解される、とする実務書が多いようです。この扱いは、298条1項の各号(2号はさすがに無理だと思いますが…)においても、することが可能なのでしょうか。

以前、当ブログで「298条1項各号に掲げる事項は、複数回の取締役会決議等で決定することが予定されている(施行規則67条参照)」との記載を見た記憶があるのですが、上記は、まさにこのようなケースと理解すればよいのでしょうか。また、310条2項には「株主総会ごとに」との文言がありますが、298条ではそのような文言が特にないことから、上記のような扱いができると理解すればよいのでしょうか。

以上、よろしくお願いいたします。

投稿: ツェーベーツェー | 2009年1月24日 (土) 13時34分

前回Q6&A6の続きです。
監査役監査規程、監査役監査基準や監査役会議事録等は、取締役、監査役のどちらが整備すべきものでしょうか?
金商法上の内部統制に関して、「監査役の監査を適切に行いうる体制の整備」が全社統制評価項目の4,5辺りで問われており、評価を有効とするためには監査役監査規程、監査役監査基準や監査役会議事録等を整備する必要があると考えられます。
もしこれらを監査役が整備しなければならないとし、実際に監査役により整備が行われているとすれば、結果として内部統制上の統制環境の一部の整備を監査役が行っていることなりますが、その場合には監査役も内部統制整備の一翼(あくまでも一翼です)を担っていると考えることはできないでしょうか?

投稿: hiro | 2009年1月24日 (土) 15時30分

こんにちは。学生の者です。
お忙しいところ恐縮ですが、質問よろしくお願いいたします。

議題提案権(303)についてですが、

非公開会社かつ取締役会設置会社には議決権数要件を課しているのに、
非公開会社かつ取締役会非設置会社には議決権数要件を課していない、

これはなぜでしょうか。

私が学んだ範囲では「前者には議題提案権の濫用の余地があり、後者にはないから」という理由が思い当たりますが、どちらも非公開会社である以上、どちらにも濫用の余地はないのではないかと思われて仕方ありません。

濫用といえば総会屋や市民団体による濫用が思い浮かびますが、譲渡制限がかかっている以上、彼らのような方々による濫用の危険は、いずれにしても考える必要はないと思うのです。

非公開会社からスタートして更に類型分けをし、制限に違いを設ける必要が本当にあるのでしょうか。

これに派生して葉玉先生は

「非公開会社かつ取締役会設置会社」

をどのような会社とイメージしておいでなのでしょうか。非公開会社かつ取締役会非設置会社については所有と経営の分離を前提としていない家族経営の会社などを思い浮かべられますが、上についてはいまいちピンときません。

よろしくお願いいたします。

投稿: yasuchan | 2009年1月25日 (日) 11時06分

先生、はじめまして。上場はしておりませんが、上場企業との取引がある地方中小企業の総務法務担当の者です。みずほセミナー「反社会的勢力の排除・関係遮断への組織的実践」(成21年3月2日)に参加させていただきます。
 基本方針の策定、一応の社内教育、暴排条項の装備は行いましたが、データベースについては構築や運用のノウハウ・ドゥハウがなく、田舎弁護士さんに聞いても、金融機関さまに聞いてもいまひとつな状況です。
 今回、有意義なセミナー参加にいたしたく存じますので、事前に確認しておくとよい資料、書籍やWEB情報等がございましたらご教授のほど、よろしくお願いいたします。また、BLOG記事でも反社会ネタを扱っていただければ幸甚です。m(_ _)m

なお小職では、次の確認をいたしております。
・BLOG内をキーワード検索
・「ビジネス法務 2009.3 特別企画」
・指針、指針の解説
・第一東京弁護士会民事介入暴力対策委員会のHPの確認
・「共生者」、「ヤクザマネー」、「ブラックマネー」
・「反社会的勢力関係遮断チェックリスト」
・「内部統制による企業防衛指針の実践」

投稿: | 2009年1月25日 (日) 12時23分

進路に悩んでます。

以前司法試験を受験した動機についてのお話がありましたが、その後どの段階でどのように変わっていったのでしょうか?
弁護士の仕事は、やっているうちに意義などがわかってくるものでしょうか?

投稿: 受験生 | 2009年1月25日 (日) 15時51分

いつも大変参考にさせていただいております。

自己株式の消却について、おっしゃる通りだと思いますが、若干の補足です。

自己株式の処分の場合、金融商品取引法では売出しに当たり、第三者割当を行う際に、実務上、有価証券届出書、通知書による開示を不要としているようです。

企業の財務担当者としては、有価証券届出書を作成する手間は相当大変であり、自己株式を消却した場合、特定の相手先(持合先など)に対して、開示なしで割当できるというメリットを放棄することになるのではないでしょうか。

投資家やアナリストがそんなことまで考えているとは思えませんが・・・・

投稿: 竹下ゼミOB | 2009年1月26日 (月) 10時45分

困ったことが起きそうで、ご質問させていただいております。ぜひともご教示くださいませ。

小さい株式会社で、株主は10人程度です。取締役会決議により書面投票制度を採用し、株主総会を開催しようとして、招集通知と議決権行使書用紙を株主に送付したところ、株主全員から行使書が返送されてきた場合、出席株主はいなくなってしまいますが、どのように開催したらよいのでしょうか? 無人の株主席に向かって、淡々と議事を進行したらよいでしょうか?

当日、先に行使書を返送した株主がやっぱり出席したいと言ってやって来るかもしれませんし、開催しないわけにはいかないと思っております。

投稿: いさりび | 2009年1月26日 (月) 12時13分

初めて投稿させて戴きます。
質問ではないのですが、一言お礼を言わせて下さい。
自分は、働きながら独学で司法書士試験の勉強をしているのですが、去年の秋に、腕試しに行政書士試験を受けたところ、こちらの方は本日結果発表で、合格する事ができました。
会社法については、このブログの入門編で、テキストだけでは解らない事を1から学ばせてもらっていたのです。
初学者にも優しく、かつ読んで楽しく学べるこのブログと、そして葉玉先生へ、本当にありがとうございます。また、これからも引き続き勉強させて戴きます。失礼致します。

投稿: ニャア | 2009年1月26日 (月) 21時25分

親会社が子会社株式を売却する以外に親会社としての地位を失うパターンについて質問させていただきます。
とりあえず、典型例としては、子会社が第三者割当増資を行うとか、子会社がある会社から事業を譲り受け対価として株式を発行した場合に親会社の持分が減少するとかが考えられます。
その他にも何か典型例等あれば御教示いただければ幸いです。

投稿: ポン | 2009年1月26日 (月) 22時47分

いつも勉強させていただいております。
はじめて投稿します。

今回のブログに、「中高一貫の良さを長男にも経験させたいと思い」ということがありました。

実は私も中高一貫でしたが必ずしも子供に中学受験をさせたいという訳ではないというより、むしろさせたくないかな、と思っております。

私が通っていたところは都内でもそれなりに進学実績があるところで、私もそれなりの大学は卒業できましたが、学校内が勉強第一で中高の思い出のうち勉強が占める割合が多く、また男子校だったのでそういった面の思い出もなかったので、必ずしも中学受験したことがいいとは言い切れないかなと感じているからです。

ですので子供(まだ低学年です)を公立に進ませたほうがいいかと思っているのですが、葉玉先生が中高一貫がよいと感じられたところを教えていただけないでしょうか?(私が見逃している視点があるかと思うので。)

投稿: KK | 2009年1月27日 (火) 00時27分

度々、同じような質問で申し訳ございませんが、
質問させてください。

企業法務をするにあたって、葉玉先生は税務と会計が必須だとおっしゃられましたが、
就職の際にその能力を判断する基準はどのようなものなのでしょうか。

事務所によってその判断は様々だとは思われますが、
たとえば、税務だと税理士試験の法人税法だけ合格するとか、会計だと、簿記1級を取得するというのは、どのような評価なのでしょうか。

というよりは、まず事務所に入ってから、身につけるスキルなのでしょうか??


投稿: ほいほほい5 | 2009年1月27日 (火) 10時18分

勉強の進め方についてご教示下さい。
個別の論点の論証はそれぞれ暗記をする必要があるでしょうか?先生は論証の暗記をなさいましたか?もし、論証の暗記をなさったのであれば、どのような点に留意して暗記をされましたか?また、具体的にはどのような方法で暗記作業を行われましたか(ツール、時間帯など)?

投稿: hiro | 2009年1月27日 (火) 13時23分

質問を3つします。
1、新司法試験の配点変更は合格率で東大を凌駕する一橋、慶應、中央の3校を懲らしめるための高橋宏志氏のお灸だとの見解がまことしやかに人口に膾炙しています。この当否、適否、是非につき貴殿はどうお考えですか。

2、貴殿はごじぶんが資本の犬であるとのご自覚がありますか。

3、貴殿はことわざの飼い犬に手を噛まれるよろしく資本を噛んだことがありますか。

投稿: 苅部徂徠 | 2009年1月27日 (火) 23時04分

いつも拝見しております。
実務の傍ら,このようなブログを運営されていることに感服しております。
私もひとつ,厚情に甘えさせてください。

いわゆる「信託型ライツプラン」には,自ら委託者となる「直接型」と,間にSPCを介在させて委託者にさせる「SPC型」があると理解しています。しかしながら,間にSPCを介在させることに何の意味があるのか,いまいちわかりません。

形式的にでもSPCを委託者にすることで,直接型と比較して,何かメリットがあるとか,何らかのリスクヘッジになるのでしょうか?

投稿: 信託型ライツプラン | 2009年1月29日 (木) 10時27分

いつも楽しく拝見しております。

株式会社の決算公告について質問があり、メールさせていただきました。

会社法第440条第3項の規定は、5年間提供を継続することを求めていますが、ホームページ等で決算公告をしている会社が、解散し清算結了する場合は、清算結了時まで提供が継続されていれば、法令を順守したことになるのでしょうか?

会社法第509条第2号で、第440条第3項が除外されていることからすると、清算会社にも同項の適用があり、5年間提供を継続することが必要にも読めますし、清算結了してしまえば(そもそも「清算会社」ではなくなり)、ホームページ等は当然閉鎖しますので、提供は必要ないようにも思います。

お忙しいところ恐縮ですが、ご教示いただければ幸いです。

投稿: 夢男 | 2009年1月29日 (木) 15時57分

株主名簿管理人 本文 1.おくことができる。との定款は可能か
2.優先株つのいてのみ置く。は可能か。


東京法務局でございます。
 お問い合わせいただいた事項につき回答いたします。
1 1について
法務局は法令違反か否かを最終的に判断する機関ではありませんので,お答え
しかねますのでご了承下さい。
2 2について
お問い合わせの事項については,判例,裁判例や先例等はないため確答しかね
ますが,現時点では定めることは可能ではないかと解されます。


 なお,他にご不明な点等がありましたら,お近くの法務局又は下記までお問い
合わせ下さい。

 〒102-8225
 東京都千代田区九段南1丁目1番15号 九段第2合同庁舎 3階
 東京法務局民事行政部法人登記部門
電 話 03-5213-1337
写真

投稿: みうら | 2009年1月29日 (木) 18時21分

3つ前の質問の補足です。

1、新司法試験の配点変更は合格率で東大を凌駕する一橋、慶應、中央の3校を懲らしめるための高橋宏志氏のお灸だとの見解がまことしやかに人口に膾炙しています。この当否、適否、是非につき貴殿はどうお考えですか。


1、新司法試験の配点変更は短答合格率で東大を凌駕する一橋、慶應、中央の3校を懲らしめるための高橋宏志氏のお灸だとの見解がまことしやかに人口に膾炙しています。この当否、適否、是非につき貴殿はどうお考えですか。

2、貴殿はごじぶんが資本の犬であるとのご自覚がありますか。

3、貴殿はことわざの飼い犬に手を噛まれるよろしく資本を噛んだことがありますか。

投稿: 苅部徂徠 | | 2009年1月31日 (土) 18時51分

はじめまして、ペンギンと申します。くだらない質問ですがよろしくお願いします。

①、「通説」「多数説」などとありますが、ある説がどれに該当するかは法学会にて決められるのでしょうか?

②、最も権威ある学者数名が唱えるA説と、その他大勢の学者達が唱えるB説となら、どちらが有力になるのでしょうか?

③、会社法において最も権威ある学者はどなたでしょうか?


投稿: ペンギン | 2009年1月31日 (土) 21時55分

はじめまして。すごく基礎的なことかもしれませんが、会社訴訟における訴訟物についてお聞きしたく存じます。会社訴訟は民事訴訟なので、給付訴訟(423、429など)であれば「○の○に対する損害賠償請求権」ということなのでしょうが、株主総会決議無効等確認訴訟などの確認訴訟、および株式会社設立無効訴訟などの形成訴訟では、訴訟物はどうなるのでしょうか?教えてください。

投稿: みみ | 2009年2月 2日 (月) 18時16分

自己株式の消却の件ですが、先生の仰る事も分かります。ただ、自己株式を処分するのと、新株を発行するのとでは、経営者にとって後者の方がやりにくい筈です。特に、第三者を引受先とする自己株式の処分と第三者を引受先とする新株の発行では、後者の場合、前者に比べて理由の説明責任のハードルが高く感じられる筈です。「わざわざ新株を発行してまで資金調達する必然性」と、「手元にある自己株式を処分する必然性」の差です。公募での自己株式の処分であれば、公募での新株発行とあまり差は無いかもしれません。これは感覚的な議論であり、法律家である先生は、非論理的だ、と仰るかも知れませんが、ダイリューションを嫌う投資家サイドから見れば、自己株式が存在しないに越したことは無い、という現実もあると思います。この点についてはいかがお考えでしょうか?

投稿: WBJ | 2009年4月27日 (月) 12時15分

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