« 株主名簿の閲覧拒否 | トップページ | 競業避止義務における名義説 »

2008年6月22日 (日)

新しいことを効率的に勉強する方法

 株主総会のシーズンです。
 私も、株主総会の準備等の業務をやっています。でも、最近は、総会屋の威迫的活動がほぼ全滅状態なので、リハーサルも、昔とは大分様変わりしていますね。
 私は、元柔道部・元演劇部・元暴力係検事・元利益供与事件担当検事・元会社法担当局付なので、「総会屋」の役をやらせば、かなりハマる演技ができるのですが、リハーサルで総会屋が暴れるというシナリオはやらないのが一般的で、得意技を披露できません(笑)。
 「リハーサルで手強い総会屋が欲しい」という会社がいらっしゃいましたら、一度、お声がけください。
 
 このブログの読者のマジョリティーである法務部の皆様は、株主総会でお忙しでしょうから、今日は、会社法の話は質問コーナーだけにして、勉強法についてお話しします。

 yamadaさんから、次のような質問をいただきました。
「今日は勉強のやり方について教えてください。実務に携わっていると、当然に経済学の知識であるとか、たとえば、成年後見制度、裁判員制度、必要性に応じて、専門外(会社法以外)のことについても勉強をしなくてはならないことがあるかと思います。お聞きしたいのは、先生は、新しく勉強を始める時、いかなる順序で、いかなる材料をもって勉強をなされるのかということですか。よく薄い本から、徐々に厚く、より専門的な本へ、など言われることがあるかと思いますが、先生のように、お忙しい場合、必ずしも十分な時間をとることができない場合、そもそも受任等をしないという選択肢もあるかと思いますが、どうしても、それを勉強せざるを得ない場合、どのような選択をするのかをお聞かせいただきたいと思います。王道なし、はもとより、その中でも、効率的とお考えるになる文章の読み方、知識の習得の仕方、記憶の仕方などをお聞かせいただけると幸いです。」

 私は、昭和最後の年に司法試験に合格したとき
  「ああ、これで、法律の勉強をせずに済む・・」
と、開放感にひたったものです。
 しかし、実際には、LEC、修習生、検事、弁護士と、受験時代以上に、勉強に次ぐ、勉強の日々。
 「お金をいただいて、法律サービスを提供する」という仕事をしている以上
   知らないことは、きちんと調べ
   知っていることも、間違いがないよう、きちんと調べ
というのは、当然のことですが、時間には限りがありますから、自ずと
   効率的に知識を身につけ、使いこなす秘訣
を確立せざるをえません。

 その秘訣は
  1 知っている人に、概要と調べるべき資料を聞くこと
  2 調べたことを、どんどん自分の言葉で文章化し、声に出して読んでみる
  3 自分の考えを、知っている人に検証してもらうこと
です。

1 知っている人に、概要と調べるべき資料を聞くこと
 自分が知らないことについて、闇雲に資料を収集しようとしても、無駄な時間ばかりかかり、しかも、穴だらけのリサーチしかできません。
 知っている人に聞けば、そのあたりのカン所を把握しているので、大幅に無駄が省けます。
 当たり前のようなことですが、「知っている人に聞く」ということができる人って、本当に少ないです。LEC時代から数えると、かれこれ20年間、司法試験受験生を教えていますが、「分からないことを先生に聞くことができる生徒」は5パーセントくらいじゃないでしょうか。
 優秀で効率的な勉強ができる生徒は、ほぼ例外なく、先生を活用しています。
 逆に、先生と会話のできない生徒は、無茶苦茶勉強しているように見えても、伸びないです。

2 調べたことを、どんどん、自分の言葉で文章化し、声に出して読む。
 私は、資料をざっと読んだら、必要そうな部分を、ワープロに打ち込みます。
 「読む」ことしか頭にないと、意識が散漫となり、効率的な知識の吸収ができません。
 時間を決め、アウトプットすることを自分の中に義務づけた上で、読みましょう。

 また、引用する場合を除き、資料中の記載を、自分の言葉に言い換えて打ちこみます。
 これにより、その情報を自分が理解しているかどうかが分かります。
 丸ごと書き写すだけでは、頭を使わないので、知識が定着しません。
 うまく書けないのなら、理解不足・調査不足ですから、その部分をよく勉強しましょう。

 それから、声に出して読んでみると、「なんかおかしい」と思うところが出てきます。その点は、調査を深めたり、表現を変えたりしましょう。
 声に出して、自分の言葉で、説明することができる状態になれば、だいたい、その知識は身についています。

3 自分の考えを、知っている人に検証してもらうこと
 最後に、知っている人に、自分の書いたものを見て貰ったり、自分の説明を聞いてもらったりして、検証しましょう。
  不思議なもので、人間は、知っている人に自分の説明を聞かせようとすと、自ずと
  「正確かつ論理的に説明しよう」
という意識が働くので、自分の考え方の「穴」が分かることが多いのです。

 以上、非常にシンプルですが、私が、実践し、効果的であると実感している勉強法です。
 たとえば、金融商品取引法の改正内容を調べたいというときには

1 改正内容を知っている人のセミナーを聞く
2 そのセミナーで聞いたことをもとに、資料を集め、自分でレジュメを作り直す。
3 自分で他人に説明してみる

ということをやれば、あっという間に身につきます。

(質問コーナー)
Q1
会社法施行規則63条7号について質問させてください。7号の括弧書(議案が確定していない場合にあってはその旨)からすると、総会招集取締役会において取締役を選任するが候補者が決まっていない場合、候補者が確定していない旨も議事録に記載しなければならないと読めます。しかし、実務上、候補者が確定していない事を招集通知に書くことはあるようですが、取締役会議事録に記載したものをみたことがありません。これは、なにか理由があるのでしょうか?もしくは、私の条文の読み方が違うのでしょうか。ご教授いただけるとありがたいです。
投稿 ジャングルダンス | 2008年6月14日 (土) 02時50分
A1
施行規則63条7号は、決定事項と招集通知への記載事項を一緒にしたため、7号カッコ書の部分は、若干、解釈に工夫が必要でしょう。
 議案が確定していないということは、取締役会で何も決定しなかったということであり、「確定しない」という決定をするわけではありません。
 何も決定しなかった場合、そのことを議事録に書いてもいいですが、書く義務まであるとはいえません。だから、議事録には記載しないのが通例になっているのでしょう。
 他方、招集通知の記載事項という点では、決定していなければ、その旨書いた方が株主を惑わせないので、書くことにしましょう、というのが7号括弧書きの趣旨です。

Q2
残業代の心配は同感ですが,ビールに関しては,???です。
世間?は,ビールをサービスしたことを問題視しているのではなく,ビールなどのサービスを道具として,料金の水増しをし,運転手と公務員が違法な利益を得たことと,税金の無駄遣いをしたということを問題視しているのだと思います。
投稿 ぉぃぅ | 2008年6月14日 (土) 09時51分
A2
 「水増し」の問題と、「ビール」の問題を混同しているようです。
 「水増し」は、倫理の問題ではなく、国に対する詐欺の共同正犯であり、犯罪です。
 他方、正規の料金(通常、メーターで料金を算定しているはずです)を支払ったときに、タクシーから、ビールやおしぼりをサービスとしてもらうのは、犯罪でもないし、「倫理に反している」といって目くじらを立てるのは、馬鹿馬鹿しいことだと思います。
 なお、海外出張時に、マイルをつけるのも禁止になったようですね。
 これは、民間企業でも、いろいろな考え方のある部分でもありますし、「公務員に得をさせたくない」という気持ちも分からないではないですが、禁止したから、国庫が潤うわけではありません。
 ちなみに、私は、法務省時代、何度か海外の会議に出席しましたが、たとえば、会議が1日しかないと、会議の前日夜に入国し、時差ぼけのまま会議に出席し、その日に帰らなければならないというルールになっており、死ぬ思いをします。
 翌日が日曜であろうと、出張前後で休日を過ごすのは、許されません。
 これも、「国の旅費でいくんだから、遊びに使わせない」という気持ちはわかりますが、エコノミーで15時間飛行機に乗っていても、残業代も食事代も、公用旅券に貼るための写真代もでません。何より、弾丸旅行は、身体がきつい。公務員のつらい面もきちんと報道してあげないとかわいそうです。

Q3
組織再編行為の中止について質問があります。
組織再編行為の効力は、それを中止したときは生じない旨の規定があります(745条6項、747条5項、750条6項、752条6項等)。

この「中止」をするための要件はどうなるのでしょうか?
(1)業務執行の決定をする機関(取締役会など)が決定する
(2)上記に加えて株主総会の決議、総株主の同意など当該組織再編行為を承認した機関、要件によって承認する

またあわせて株式会社がする組織変更のように総株主の同意が求められている場合、一度同意した株主が効力発生前に同意を撤回することはできるのでしょうか?
許されるのか、許されないのか、それは総株主の同意が得られる前、得られた後で異なるのか、など良く分かりません。
投稿 業務執行者 | 2008年6月14日 (土) 11時34分
A3
 中止には、総会の承認は不要です。取締役会の決定で可能です。
 (実際、総会を開催する時間的余裕がない場合がほとんどでしょう。)

 同意の撤回は、あまり考えたことはありませんでしたが、少なくとも総株主が同意した後は、組織変更の手続を適法化する効力が生ずるので、撤回はできないと考えます。
 総株主の同意が採られる前は、微妙ですね。

Q4
東京高裁決定に賛成とは唖然。
私は会社法の規定が間違っていると思うので、決定に賛成ですが、立案担当者なら、決定に反対というべき。法律家としては、黒を白と言いくるめてまで自説が正しいというのではなく、素直に謝って欲しかった。
投稿 閲覧拒否事由 | 2008年6月15日 (日) 01時44分
A4
 おっしゃることが全く理解ができません。以前の私の記事を見ていただければ、「黒を白と言いくるめている」わけではないのは、明らかです。
 もし、閲覧拒否事由さんが、会社法の規定が間違っているというのならば、3号に効力を認める東京高裁決定に反対すべきでしょう。
 なお、私は、株主名簿の閲覧請求権は、「他の株主に自分の氏名・住所を知られたくない」という利益に対する配慮に欠けており、個人情報や企業秘密の保護を重視する現代社会では、時代遅れであると思っています。少なくとも、株主が閲覧を承諾しない場合には、閲覧請求の対象とならないという規定は必要だと思います。

Q5
いわゆる名目取締役についての質問です。
ここでは、業務執行・監督及び代表権限をいずれも持たない取締役を、「名目取締役」と呼ばせてください。
会社法は、取締役会設置会社については、名目取締役を認めていないと思います。
362条は、1項2項で、「定款の定めのある場合を除き」という規定を置いていないので、全ての取締役が、少なくとも取締役会にかかわり、業務執行の決定・監督に関わることになると考えるからです。
他方、取締役会非設置会社においては、348条1項が業務執行権について、
同条2項が業務執行決定権について、349条1項が代表権について、
それぞれ、「定款に別段の定めがある場合」を除いています。
ということは、定款で別段の定めを置けば、何ら権限のない取締役も置けそうな感じがします。
そして、何ら権限が無い以上、任務懈怠責任も負わないことになりそうです。
とすると、取締役非設置会社においては、名目取締役を会社法が認めていると解釈できそうに思います。
以上の解釈は間違っているのでしょうか。
投稿 受験生 | 2008年6月15日 (日) 09時12分
A5
 定款で、取締役の善管注意義務や報告義務等を排除することはできないので、監督権すらない取締役は、置けません。

Q6
要は国会質問の答弁を作るために中央官庁の残業は発生しているとのことですが、そもそも無理して答弁を間に合わせる必要があるのでしょうか。
残業は10時までとかに決めて、間に合わない答弁は民事裁判みたいに、「追って返答する」ということにすれば税金も無駄にならずにすむのではないでしょうか。
常々税金の無駄遣いを批判している民主党とかは賛成してくれませんかね?
投稿 修習マン | 2008年6月15日 (日) 15時57分
A6
 「追って返答する」という答えが、委員会期日の引き延ばしに使われないならば、いいんですが。
 単に、質問者が、早く質問を教えてくれ、かつ、各省庁の内部決裁を早くしてくれれば、税金の無駄使いはなくなります。
 どうせ、質問者も、そのとおりに質問しないし、大臣や副大臣は、想定問答どおりに回答してくれないこともよくあるので、一字一句に拘っても仕方がないのです。

Q7
「Solicitor(事務弁護士)」なんて訳されますが、法務省や実務界において司法書士というのは、どういう位置づけなんでしょうか?
最後はその人の「能力」によりけりだとは思うのですが、本Blogでも話に出てこないことを考えると、あくまで登記においてのみの存在なのでしょうか?
弁護士事務所が司法書士を雇っているという話も聞きませんので、公認会計士と税理士との関係みたいなものと考えていまます。
葉玉先生は商業登記との関係で係わり合いが深いと思うのですが、実態をお聞かせ願えませんか?
投稿 CD | 2008年6月15日 (日) 23時00分
A7
TMIには、司法書士が確か5人くらいはいると思います。
司法書士は、登記が中心であるとは思いますが、訴訟代理権も認められていますし、活躍の幅は広がっています。現にクレサラの大量処理は、司法書士が主流になっていますね。

Q8
新司法試験受験生です。
この夏、旧試験の過去問を1人で勉強していこうと思っていますが、
その場合の留意すべきポイントを教えてください。
投稿 かもなす | 2008年6月16日 (月) 11時30分
A8
1 くじけないこと。
2 問題分析の手法を確立させること
3 解答例を見てもよいが、長い解答例は短くする。短い解答例は長くするよう心がける

Q9
先生は、条文・判例至上主義であると、どこかの記事で書かれていたかと思いますが、たとえば、民法における、学問としての法体系というものをどうお考えでしょうか。実務においては、学説というものにそこまでの配慮がないなどとの指摘があるかと思いますが、他方で、理論に裏打ちのない法解釈は、場当たり的なものであり、法解釈の在り方として褒められたことではないとの指摘があるかと思います。実務家である先生にとって、学問としての法律、法律を体系化することの意味をどのようお考えなのでしょうか。端的に質問に代えさせていただくと、先生は、基本書の通読などを、現在においても行うことがあるのでしょうか、時間の都合次第では、行っていきたいという気持ちはおありなのでしょうか。
投稿 tai | 2008年6月16日 (月) 15時53分
A8
  条文や判例は、普通の学者が太刀打ちできないほど、理論的・体系的です。
 もちろん、アホな裁判官が、アホな判決を出すこともありますが、実務に定着している解釈は、多くの法律家を納得させる理論的背景があります。
 学問として「法律を体系化する」ということがどういうことなのか、よく分かりません。
 昔ならばともかく、判例実務が蓄積し、複雑な契約や事実関係が氾濫している現代社会で、民法の基本書で、民法全体についての「法体系」を語るのは無理があるでしょう。
 まあ、「法体系」的なものは、法律の趣旨を上手く説明でき、妥当な結論を導けるのならば、便利ですが。
 ただ、「法体系」だけで、すべての条文を説明することはできませんから、結局は、説明の仕方の問題だと思います。
 私は、受験生以来、基本書の「通読」というのを、一度もまともにやったことはありません。だからといって、通読した人や基本書を書いた人と比べて、場当たり的な解釈や場当たり的な立法をしているとも思いません。

Q9
会社計算規則158条4項の特定取締役について質問です。
特定取締役の選任方法は、どのように決定されるのでしょうか?
158条4項2号によれば、監査対象の計算書類の作成にあたった取締役がいる場合には、特に選任することなく当該取締役が特定取締役となるように読めます。
一方で、選任方法は必ずしも役会の決議は必要としない、すなわち、通常は役会の決議が必要であるという見解もあるようです。
迷うようであれば、役会で決議した方が無難なように思いますが、
そんなの158条4項2号で自動的に決まるじゃん!!
っていうくらい当り前のことなら避けたいのですが。。
投稿 法務担当者 | 2008年6月16日 (月) 18時20分
A9
 条文どおりです。2号で決まるじゃん、という感じです。

Q10
勉強方法の質問をさせてください。
ロースクールを卒業し、授業の予習復習・課題に追われることなく自分の勉強ができる!と半分引きこもりのような生活をしていたところ、弁護士をしている先輩から「モチベーション維持と理解を深めるためにはグループ学習が必須だよ!一人で勉強してて合格した人なんていないよ!」と言われてしまいました。
この意見について葉玉先生はどう思われますか?
また、一人で勉強していると、教師や仲間の指摘等により誤った理解が修正される機会がないことが怖いと思います。
でも、グループ学習をしても、全員で誤った理解に陥る可能性もありますよね。
この不安についてはどのように克服したらよいのかご教授いただければ幸甚です。
よろしくお願いいたします。
投稿 新司受験生 | 2008年6月16日 (月) 20時11分
A10
私は、グループ学習はしませんでしたが、予備校の授業や答案練習会を活用していました。
独学のみは、やめた方が無難でしょう。
なお、グループ全員が間違うことを心配をする必要はありませんが、時間を限定することだけは気をつけた方がいいでしょう。

Q11
新会社法下での会社の機関設計について質問させてください。
株式会社において、二つの会社が、50パーセントずつ株式を保有し、同数の取締役を出す場合、共同代表取締役制度等の定款による内部的制限以外に、片方の会社の暴走を食い止める仕組みとして、どのようなものが考えられるでしょうか?
投稿 法務担当 | 2008年6月16日 (月) 22時06分
A11
 拒否権付株式や取締役選任権付株式をうまく活用すれば、よいでしょう。
 
Q12
 会社法423条「1項」が民法415条と別に設けられている理由は何なのでしょうか?会社法423条「1項」それ自体に特別法としての意味はあるのでしょうか。
投稿 s-k | 2008年6月17日 (火) 09時59分
A12
 会社法423条の責任は、委任契約に基づく義務違反だけではなく、法定の任務の懈怠についても生じることや、免除・一部免除について特別な手続が必要なこと等において独自に規定する意味があります。
 
Q13
先生は常々守秘義務に気をつけてブログをご執筆されていると思います。私たち会社員が、裁判員となってブログを書けば罰則か懲役、それなのに修習生は厳重注意ですむのは、不公平に思います。それとも、注意で住むのなら、裁判員制度の守秘義務は名目だけで、あまり気にしなくてもよいのでしょうか(会社の月報に体験記をのせる等)?
投稿 早稲田ロー卒 守秘義務違反事件 | 2008年6月20日 (金) 08時48分
A13
 会社の月報に、審議の内容を書くのは駄目でしょう。公開されている範囲では、問題ないでしょうが。
 守秘義務は名目だけではありませんが、守秘義務違反について、どの程度の懲戒・罰則を科すかは、ケースバイケースでしょう。

Q14
4月1日から施行された会社法施行規則121条と124条に、
当該事業年度において受け、又は受ける見込みの額が明らかとなった「会社」or「社外」役員の報酬等(前号の規定により当該事業年度に係る事業報告の内容とする報酬等及び当該事業年度前の事業年度に係る事業報告の内容とした報酬等を除く。)
と規定されています。
1.
この開示は、今まで開示した報酬等を除くとありますので、例えば会社法が施行されてから、その事業年度に係る退職慰労金を毎年開示しているような会社は、功労加算分と旧商法下の在任期間中に対する退職慰労金を記載すれば宜しいのでしょうか?
2.
今まで開示した報酬等を、支払った又は支払う予定額から控除するのは大変ですので、開示分を控除せずに、支払った又は支払う総額を事業報告に記載する方法も考えられると思うのですが如何でしょうか?
投稿 UR | 2008年6月20日 (金) 13時57分
A14
1 当該事業年度にどういう報酬請求権が生じたのか、これまでどういう開示が行われていたのかによって、異なるので、明言はできませんが、おそらくURさんのおっしゃるのは、正しいでしょう。
2 その開示方法は、条文に反しますので、開示分が含まれているならば、せめて、「含まれている」という開示が必要でしょう。

Q15 
100問の85で、自己株取得が会社支配の公正害するという弊害が、「取得した自己株式の譲渡について特段の規制がなかった」から主張された→156条で対処、のくだりです。
この主張というのは「会社が取得した自己株は、規制がないので自由に好きな人に交付できるので、自分に都合のいい人に交付して、議決権行使させれば取締役が不公正に支配できた」っていうことですか?
他の本だと、この弊害への対処は、「議決権行使をみとめないことで充分」等と書いてあり、100問とニュアンスが違うのでずっと気になっていたんですが・・。
投稿 アンナ | 2008年6月20日 (金) 22時37分
A15
質問の意味がよく分かりません。

Q16
会社で株式担当になったのですが、会社法の条文を読んでもその言わんとしていることが理解できないことがしばしばあります。私は法学部でもなかったのでリーガルマインドというのがわからないようです。そんな私ですが会社法であそぼ。に一番考え方で刺激をいただいていて感謝しています。ずうずうしく質問までさせてください。
質問1 株式・株主名簿の管理について実務上のわからないことはどのように調べれば良いでしょうか?ex法定記載事項の"法定を満たす記載の仕方"等
質問2 株式名簿の閲覧または謄写の請求による株主名簿の写しを交付することと、残高証明(登録証明書)を出すことは法的にどう異なるのでしょうか?
(会社は株券発行会社なので、第百二十二条の株主名簿記載事項証明の適用外という認識です)
投稿 ひよこ | 2008年6月20日 (金) 22時44分
A16
質問1 上場会社でしょうか?株式懇話会や経営法友会に加入して、知っている人から情報をもらうのが一番よいと思います。特に株券電子化後は、株式事務が大きく変わりますので文献は宛になりません。
質問2 株券不発行会社は、株主名簿が第三者対抗要件なので、「コピー」ではなく、会社の代表者による「証明書」(原本)を得られるようにしたのです。

|

« 株主名簿の閲覧拒否 | トップページ | 競業避止義務における名義説 »

コメント

つたない質問で申し訳ありませんでした。再度伺いますが、100問の85で、「自己株取得が会社支配の公正害するという弊害については、主に『取得した自己株式の譲渡について特段の規制がなかった』ことから主張された」、のくだりが理解できません。
その主張は、自己株譲渡に規制がないことが、なぜ会社支配の公正を害することにつながると考えていたのでしょうか?

投稿: アンナ | 2008年6月22日 (日) 09時57分

>他方、正規の料金(通常、メーターで料金を算定しているはずです)を支払ったときに、タクシーから、ビールやおしぼりをサービスとしてもらうのは、犯罪でもないし、「倫理に反している」といって目くじらを立てるのは、馬鹿馬鹿しいことだと思います。

自由競争ならその通りだと思います。
ただ、実際はあの人達は自分に利益を与えてくれる特定の個人タクシーを
携帯電話で呼び出して使っていたそうです。

そりゃ確かにどのタクシーでも料金は同じですけど、その中のどれかを選ぶときに
自分に物や金券をくれるタクシーを選ぶのは適切なのか微妙な気がします。

投稿: | 2008年6月22日 (日) 16時00分

横レス失礼します。
居酒屋タクシー事件については、葉玉先生のお書きになっているとおりだと思いますが、より詳しくは、おおや先生の記事をご覧頂くのが一番参考になるかと思います。やや過激な論述もありますが。
http://www.axis-cafe.net/weblog/t-ohya/archives/000526.html

投稿: 大杉謙一 | 2008年6月22日 (日) 16時51分

サミーさんの方が,「水増し」の問題と、「ビール」の問題を混同しているようですよ。
「ビール」の問題はそもそも存在していないというか,たいして問題視されていません。一部の低レベルなコメンテーター等を除き,誰も問題視していないことを問題視されているような書き方をしていたので,私は感覚の違いを指摘し,むしろ論点を区別することを進言したのですが・・・
サミーさんの先日の記事には,「サービスのビール」という言葉がある一方,「ビールをキックバック」ともはっきり書かれてありますが,これこそ「水増し」の問題と混同していることのあらわれです。

好きなタクシーを選んで乗るということは,入札のしようがないことので,随意契約のお礼としてのビールのサービスが100%違法というつもりはありませんが,メーターを過剰にカウントしたり,チケットに過大な金額を記入することの温床になっていることは,TVレベルでの証言も複数なされています。そういう状況下で,公務員はサービス残業で大変なんだから,ビールくらい大目に見ろ的なコメントは,空気が読めていないと言われてもしかたないと思います。関係はありませんが,スノー印の社長のコメントを思い出しました。
ちなみに,いわゆる霞ヶ関の公務員に関しては,残業が大変なのは分かりますが,サービスで残業していることに,批判こそすれ同情の余地はないと思います。

投稿: ぉぃぅ | 2008年6月22日 (日) 19時38分

もう一往復だけしましょう。

立案担当者が、会計書類と株主名簿の性質・制度趣旨の相違を捨象して安易に閲覧拒否事由を揃えたため、高裁は苦労したのです。無理のある解釈論を展開しなければ妥当な結論を導けない規定は、立法論的には間違っています。高裁決定は、3号を実質的に無効化したものと私は思います。なお、企業秘密の保護と株主のプライバシー保護とは、全く次元の異なる問題でしょう。

投稿: 閲覧拒否事由 | 2008年6月22日 (日) 23時59分

ものすごーく基本的なことかと思うのですが,会社法の条文の読み方についてご指南ください。

356条1項2号3号の利益相反取引についてなのですが,2号が直接取引,3号が間接取引とされていますが,両者の区分がよくわかりません。

例えば,①P社取締役Aが取締役を務めるQ社とP社が取引をする場合は,当該取引はP社にとって直接取引か間接取引かいずれになるのでしょうか?
また,②P社取締役Aが30%の株式を有するQ社とP社が取引をする場合は,当該取引はP社にとって直接取引か間接取引かいずれになるのでしょうか?

条文上は,例えば取締役が数%でも株式をもっている会社と株式会社が取引をした場合は,「株式会社が・・・取締役以外の者との間において株式会社と当該取締役との利益が相反する取引をしようとするとき」(3号)にあたってしまいそうな気がするのですが,この場合に常に取締役会に上程しなければならないとするのもいかがなものかと思ってしまいます。

条文的には大差のない(ほぼ効果は同じ)ことだと思いますが,受験上は条文を摘示する必要に迫られるため,2号か3号かいずれに該当するかについては非常に神経を使います。。。

投稿: 受験生 | 2008年6月23日 (月) 09時28分

会社法とは異なる分野の質問で恐縮ですが、ご教示願います。

裁判員制度による裁判に係る上訴との関係についてですが、
最高裁の広報活動でもマスコミでも、ほとんど触れられていないように
見受けられますが、なぜですか。意識的に?
この点に関する広報内容次第では裁判員制度の危惧も緩和されると思います。

この制度と上訴との関係が今後の課題であるとの学術論文も拝見しました。

投稿 地方公務員OB

投稿: Eno | 2008年6月23日 (月) 09時34分

会社法の条文を見ていて思ったのですが、
332条4項3号「その発行する株式の全部の内容として~」
336条4項4号「その発行する全部の株式の内容として~」
の両者の条文は同じ意味内容を有しているのでしょうか?

結構会社法は細かい条文の文言まで拘っておられるように感じております。
これは単に言葉の順番が入れ替わっただけなので意味としては同じかと思いますが、もし同じ意味なのであれば統一してもらいたかったです。

投稿: | 2008年6月23日 (月) 12時33分

葉玉先生
お忙しいところ恐縮です。
瑣末な件での質問ですが、「役員の欠格事由」で、役員は
破産法の犯罪者でなければ、現に破産者であってもよいの
でしょうか。
委任ですと当然、破産者は除かれると思うのですが・・・
「業務執行確認書」を役員に求めている内に気になり始めて
しまいました。
よろしくお願いいたします。
(小会社の閑散役)

投稿: ご苦労さん | 2008年6月23日 (月) 15時57分

失礼します。
 判例によれば、多額の借財につき、取締役会の決議がなく、相手方が悪意又は有過失であれば、当該借財の法律関係は無効とされます。
 以上の状況を前提にして、当該会社が非公開会社で、株主の全員が当該借財につき同意している場合には、相手方が悪意又は有過失であっても、当該借財についての法律関係は有効になるのでしょうか?有効になる場合、その理由は、取締役会は、究極的には株主の利益のためにあるから、ということでよろしいのでしょうか?
よろしくお願いします。

投稿: べんじ | 2008年6月23日 (月) 17時55分

サミーさん。全部取得条項付株式について、2点質問させてください。

現行法上、全部取得条項付株式は、種類株式として108条でのみ発行可能であり、107条により全部の株式にかかる条項を付すことはできません。
よって、いわゆる100%減資を行うためには、全部取得条項を付する定款変更に先立って、何らかの種類株式(いわゆる、当て馬株式)を定める定款変更が必要とされています。

しかし、100%減資の後に行われる募集株式の発行については、先の「当て馬」株式ではなく、取得した全部取得条項付種類株式を交付することも可能とされています(論点解説Q125)。

では、なぜ、このように「当て馬株式」を発行してまで全部取得条項付株式を108条の種類株式とのみする必要があったのでしょうか?取得条項付株式と同様、発行する全部の株式の内容として全部取得条項付株式を発行できる旨の定めを置くことができなかった理由はどこにあるのでしょうか?

投稿: 全部取得条項付種類株式 | 2008年6月23日 (月) 18時15分

2つ目の質問です。

論点解説のQ122で、敵対的買収防衛策として全部取得条項付種類株式を用いることができるか、という問に対し、買収者の株式だけを取得することはできず、また、買収者のみに異なる対価を交付するようなことはできないから、それ自体を敵対的買収防衛策として機能させることは難しいとあります。

例えば、100%減資と同様に、いったん全株式を金銭等を対価に取得して、その後、非敵対的買収者のみを対象として株式を発行する、という方法により、敵対的買収者を排除することには問題ないのでしょうか?
法律上の問題はないが、財源制限がかかるから、現実問題として買収防衛策のために100%減資を実施することは考えにくい、と理解してよろしいでしょうか?

お忙しいかと思いますが、よろしくお願いします。

投稿: 全部取得条項付種類株式 | 2008年6月23日 (月) 18時15分

>A8
  学問として「法律を体系化する」ということがどういうことなのか、よく分かりません。
 昔ならばともかく、判例実務が蓄積し、複雑な契約や事実関係が氾濫している現代社会で、民法の基本書で、民法全体についての「法体系」を語るのは無理があるでしょう。
 まあ、「法体系」的なものは、法律の趣旨を上手く説明でき、妥当な結論を導けるのならば、便利ですが。
 ただ、「法体系」だけで、すべての条文を説明することはできませんから、結局は、説明の仕方の問題だと思います。
 私は、受験生以来、基本書の「通読」というのを、一度もまともにやったことはありません。だからといって、通読した人や基本書を書いた人と比べて、場当たり的な解釈や場当たり的な立法をしているとも思いません。


…何か、会社法立案担当者の真骨頂、といった趣のコメントですね。
このブログでは長年、会社法の批判者たちからいろんな論争がふっかけられ、
サミーさんが決然と反論する、というのが繰り返されている。
しかし、いつまでたっても今一つ議論が噛み合わないように見えるのは、
こういう根本的な考え方の相違のせいなんでしょうね。

投稿: | 2008年6月23日 (月) 20時12分

株式移転無効の訴えについて質問させて下さい。

 株式交換・株式移転は、消滅する会社はなく、各社の財産の変動もないことから債権者異議手続きを要しません。
 
 しかし、新株予約権付社債についての社債権者は、株式交換・株式移転によって債務者が変わるわけですから、例外的に債権者異議手続きを経る必要があります。(789条1項3号、810条1項3号、799条1項3号)。
 
 そこで、株式交換については承認をしなかった債権者は株式交換無効の訴えを提起できるわけですが(828条2項11号)、どういうわけか、株式移転無効の訴えの提訴権者に株式移転の承認をしなかった債権者は挙がっていません(828条2項12号参照)。立法ミス(?)でしょうか。

 現状としては、828条2項11号を類推適用して株式移転について承認をしなかった債権者は、株式移転無効の訴えを提起できると解するほかないような気がします。いかがでしょうか。
 ひょっとしたら、既出かもしれません。その時はご容赦願います。初めて書き込みますので、お答えいただければ嬉しいです。

投稿: complex | 2008年6月23日 (月) 23時11分

葉玉先生

葉玉先生の勉強方法は非常に参考になります。
一つお尋ねしたいのですが、

 2 調べたことを、どんどん自分の言葉で文章化し、声に出して読んでみる

ということは、まさしくその通りだと思います。
ローの実務家の教員の方も同じ趣旨のことをおっしゃっています。

私も論文を読んだり、激しい対立のある議論などを勉強するさいには
自分で文章化をしています。
しかし、そのように文章化をしていると、
情報が多元化してしまうように思うのです。

葉玉先生も、以前優秀な人は一冊のぼろぼろの本を持っている
とおっしゃっておられましたように、情報の一元化は重要だと思うのです。
この場合、文章化したテキストは、どう一元化に利用したらよいのでしょう?
よろしければ、葉玉先生のお考えをお聞かせください。

投稿: マラネロ | 2008年6月23日 (月) 23時54分

刑法のお話で恐縮です。
(1)罪数処理の問題なのですが、有償処分目的であっせんの依頼をうけて、盗品を保管し、その後、依頼どおりあっせんした者には、256条2項の盗品保管罪と、有償処分あっせん罪が成立し、保管行為は、あっせん行為の前提として類型的に評価され尽くしているとして「有償処分あっせん罪のみ」が成立するということでよろしいのでしょうか。
(2)とすると、この場合は数個の行為が異なる構成要件にまたがる場合の「包括1罪」ということになるのでしょうか。
(3)あるいは、そもそも、保管罪とあっせん処分罪が成立し、両者は併合罪ということになるのでしょうか(法定刑が同じと思いますので、併合罪としていいものか、悩んでおります)。
一般的基本書などでは触れていない箇所のようで、ご教示いただけますと幸いです(罪数処理は判例で触れていない場合には、実務家の方々は何を参考にされていらっしゃるのでしょうか。。)。

投稿: 一般受験生 | 2008年6月24日 (火) 06時40分

葉玉先生、前にも質問したのですが、お答えいただけなかったのでもう一度お願いします。

「会社法マスター115講座(第2版)」図表84-1の1行目、
 持分会社の常務を行う権利(590Ⅲ)  については、
591Ⅰ後段があるため、「業務を執行しない社員の権利」には含まれないのではないですか?誤植でしょうか??
それとも、業務を執行する社員が一人しかいないときは、業務を執行しない社員にも持分会社の常務を行う権利(590Ⅲ)があるということでしょうか?

どうかよろしくお願いします。

投稿: 元 | 2008年6月24日 (火) 15時21分

質問なのですが、新株発行予約権の発行については払い込みの相殺が可能なのに、なぜ行使段階では相殺はできないのでしょうか?
よろしくおねがいします。

投稿: ドモホルンリンクル | 2008年6月24日 (火) 23時12分

葉玉先生いつも楽しく読ませていただいております。
さっそくですが質問よろしくお願いします。

ひとつめ。

株主Aが基準日後に株式をBに譲渡した場合で、総会決議ではAが議決権を行使したという場合において、その総会決議において決議取消訴訟を提起することができるのはAとBのいずれなのでしょうか。それとも双方でしょうか。
基準日制度が基準日時の株主を総会時の株主だとする制度である以上、取消訴訟についてもAができるとすべきだと思う一方、831条の条文上はあくまで訴訟提起時における株主を想定しているようですがいかがでしょうか。


ふたつめ。
一般的に、取締役選任決議について瑕疵があり、その決議が取り消された場合においては、表見法理により取引相手等の第三者を保護できると説明されています。この議論というのは、取締役の第三者に対する責任などにおいては意味がわかるのですが、取締役の会社に対する責任についても妥当する議論でしょうか。実質論として、取り消されるまでに取締役が行った行為については、会社に責任を負うのが当然とも思えるのですが、会社が第三者でないとするとどういたロジックがあるのかわかりません。

みっつめ。
上と関係するのですが、一般的に、選任決議が取り消されたとしても、それによって報酬を当然に返還する必要はないと説明されます。これは実質的には当然なのですが、形式的には法律上いかなる論理を踏んでいるのでしょうか。


投稿: AAA | 2008年6月25日 (水) 02時47分

「会社法と実務」の無料講義を拝聴しております。非常にわかりやすく,真剣にDVDの購入を検討しているところです。(発売はいつ頃の予定なのでしょうか?)

さて,この「会社法と実務」の第3回講義で,代表権の制限について,対抗できない「第三者」は,直接の第三者に限られる,と説明しておられましたが,これは一般的な見解なのでしょうか?

表見法理的な規定については,それが直接の第三者に限るか否か,常に問題になるかと思うのですが,
①会社法908条の登記(特に2項)
②代表取締役の代表権の制限(349条5項)
③表見代表取締役
④手形法8条の責任
について,それぞれ,直接の第三者に限るのか,それとも広く第三者まで含むのか,について,サミーさんのご見解をいただけませんでしょうか?

なお,私は,直接信頼が必要な規定(③)については,保護されるのは直接の第三者に限定されるが,信頼をしていないものを保護しない規定(①,②,④)については,保護されるのは直接の第三者に限定されない,というのが判例等の態度かと考えています。具体的には,
①→直接の第三者に限らない
②→直接の第三者に限らない
③→直接の第三者に限る(民法の表見代理と同じ。)
④→直接の第三者に限らない
と考えておりました。

表見法理,ということを突き詰めていけば,いずれも直接信頼することが必要なのでしょうが,少なくとも登記に関しては,判例は直接登記を見て信頼していることを要しないとしていますし,②についても,表見支配人に関して最判昭和37年5月1日は,手形法の事案において,直接の相手方に限らず一般の第三者を含むと解したと評されているようです。

長くなってしまい,申し訳ありません。
よろしくお願いします。

投稿: めるも | 2008年6月25日 (水) 12時25分

取得請求権付株式・取得条項付株式・全部取得条項付株式を取得する際の財源規制について質問させてください。

取得請求権付株式や取得条項付株式の取得の対価として株式以外の財産が交付される場合,会社法166条1項,170条5項によれば,財源規制の対象になりますよね。
株式以外の財産が金銭である場合は当然でしょうし,社債である場合もなんとなくはわかるのですが,新株予約権と新株予約権付社債の場合までが財源規制の対象になっているのはなぜなのでしょうか?
新株予約権であれば会社財産は全く流出せず,財源規制する必要がないように思えてしまうのですが,いかかでしょうか?

さらには,全部取得条項付株式の場合は,取得対価が当該会社の株式であっても財源規制の対象になりますよね(461条1項4号)。
そうなるとさらにわからなくなります。

よろしくご教示願います。

投稿: 飛鳥食品 | 2008年6月25日 (水) 16時33分

葉玉先生
こんにちは
荏原製作所の定時総会で、計算書類が報告事項から決議事項になったことにつき、先生は、決議事項にする必要があったとお思いですか?

投稿: senchan | 2008年6月25日 (水) 23時01分

葉玉先生、取締役の報酬に関してご教示くださいますようお願い申し上げます。

A社とその完全子会社B社があります。A社の取締役甲はB社の代表取締役を兼任しています。A社は株主総会の決議により年額100百万円以内の取締役の報酬枠があります。このような状況で、①甲がB社から年額50百万円の報酬を受けることは問題ないでしょうか?②甲がB社から年額200百万円の報酬を受けることは問題ないでしょうか?
①、②それぞれ、B社の株主総会で当該報酬について承認されているとの前提です。どうか宜しくお願い申し上げます。

投稿: 心 | 2008年6月25日 (水) 23時48分

今日の時事通信の「修習生約2400人のうち、現時点で約500人の就職が決まっていない」との記事(参照http://www.jiji.com/jc/c?g=soc&k=2008062500859)には正直びっくりしました。

法曹サービスの需要が今まで予測されていたように伸びないのなら、確かに同じパイの奪い合いになってしまい、新しく法曹の世界に入るものが活躍できる機会も少なくなると思います。 そこで将来法曹の世界に入り込むものとしては、未開拓の法曹の分野を切り開いていくしかないと考えます。 

ところがどうでしょう。 法科大学院では、法律の知識を持った人だけのギルドのようであり、積極的に新しい法曹サービスの拡大になるような努力をされているのでしょうか。 なぜ隣接分野の専門家を講師や、教授として受け入れないのでしょうか。 心理学、社会学、統計学などの他の分野の専門家を受け入れ交流することによって法曹サービスに新しい需要を喚起する起爆剤になると思うのですが。

弁護士をされて、上智大学法科大学院で教えられている葉玉さんだからこそ率直な質問を投げかけたいです。

投稿: 元アメリカ留学生 | 2008年6月26日 (木) 00時09分

前略。
 勉強のために年に数社は上場会社の株主総会に出席しています。
法律上の要求事項ではないですが、取締役会設置会社の上場会社の場合、監査役が監査報告をするのが一般的であると認識しております。
 今年、大手損保会社の株主総会に出席したところ、監査報告はナレーションのみで監査役からの監査報告はありませんでした。法的に問題がある訳ではありませんが、これから新潮流になるのでしょうか。
 某社の監査役に話したら、来年から某社もそうしようと言っていました。
 
 追伸 
 受験生 マンゴーさんへ
 もう遅いかもしれませんが、上場会社の場合、個人株主ついては議決権行使書を持参すれば、他人名義であっても総会に出席できるのが、現実です。受付で身分証明書を提示しろと言われることはよほど特殊なケースです。百聞は一見にしかず、是非株主総会に参加してみてください。

投稿: デラシネの法務 | 2008年6月26日 (木) 00時26分

前略。
 勉強のために年に数社は上場会社の株主総会に出席しています。
法律上の要求事項ではないですが、取締役会設置会社の上場会社の場合、監査役が監査報告をするのが一般的であると認識しております。
 今年、大手損保会社の株主総会に出席したところ、監査報告はナレーションのみで監査役からの監査報告はありませんでした。法的に問題がある訳ではありませんが、これから新潮流になるのでしょうか。
 某社の監査役に話したら、来年から某社もそうしようと言っていました。
 
 追伸 
 受験生 マンゴーさんへ
 もう遅いかもしれませんが、上場会社の場合、個人株主ついては議決権行使書を持参すれば、他人名義であっても総会に出席できるのが、現実です。受付で身分証明書を提示しろと言われることはよほど特殊なケースです。百聞は一見にしかず、是非株主総会に参加してみてください。

投稿: デラシネの法務 | 2008年6月26日 (木) 00時30分

会社法124条4項、基準日後株主に対する議決権付与に関して、質問させてください。

-------
基準日株主が行使することができる権利が株主総会又は種類株主総会における議決権である場合には、株式会社は、当該基準日後に株式を取得した者の全部又は一部を当該権利を行使することができる者と定めることができる。ただし、当該株式の基準日株主の権利を害することができない。(会社法124条4項)
-------

これによれば、
 ・基準日後に株式を取得した者に対して、会社の判断で議決権行使させることを認めている一方で、
 ・基準日株主の権利を害することができない
ということですが、

基準日後株主に議決権を付与するとすれば、
基準日株主の議決権割合が減少してしまいますので、
基準日株主の権利が害されると思うのです。


-------
 基準日後に新たに募集株式の募集により新株を発行した場合には、当該発行した株式についての基準日株主は存在しないので、基準日株主を害する場合が生ずることはなく、124条4項を適用することができる。
 なお、この場合においては、株式会社が基準日後の株主に議決権を認めることにより、基準日株主の議決権割合を減少することとなるが、そのこと自体は、124条4項の規定が予定しているところであり、基準日株主を害する場合にはあたらず、124条4項ただし書は適用されない。(「論点解説 新・会社法 千問の道標」132、133ページから引用)
-------

ですが、
先生の「論点解説 新・会社法 千問の道標」によれば、
基準日株主の議決権割合を減少させてしまうことについては、
「124条4項の規定が予定しているところ」とあります。

Q1.具体的に、基準日株主の議決権割合を減少させることが、なぜ、基準日株主の権利を害さないのと言えるのか、お教えください。

Q2.基準日後株主への議決権付与が、全部だけでなく、一部を認めるということであれば、公平性にかけるとおもうのですが、これについては、なぜ、基準日株主の権利を害さないのでしょうか。これは株主平等の原則に反しないのでしょうか?

Q3.上記2つが基準日株主の権利を害しないのであれば、基準日株主の権利を害するとは、いったいどういったケースを指すのでしょうか。

ご教授頂きたく、お願いいたします。

投稿: かしだおレッド | 2008年6月26日 (木) 16時35分

取締役会非設置会社の取締役決定書((決議書)作成義務について質問させてください。
 取締役会設置会社では、取締役会議事録作成義務があります。(会社法369条3項、会社法施行規則225条1項6号)
 これに対して、取締役会非設置会社では取締役会決定書(決議書)作成義務はあるのでしょうか?また、仮に作成義務があるとしたら根拠条文及び記載事項についてもご教授願います。お忙しいところ大変申し訳ないのですが、どうぞ宜しくお願いいたします。

投稿: 登記職人見習中 | 2008年6月27日 (金) 11時06分

葉玉先生、こんにちは。

6/22のQ14について追加でご質問させていただきたいのですが、先生のご回答では、

>2 その開示方法は、条文に反しますので、開示分が含まれているならば、せめて、「含まれている」という開示が必要でしょう。

とありますが、この「含まれている」という開示について、具体的には「開示済の金額○○○円が含まれている」等、開示済である具体的な金額まで示すことが必要になるのでしょうか?

以上、よろしくお願いします。

投稿: naga | 2008年6月27日 (金) 16時35分

質問させてください。
司法試験の合格レベルの目標とはどういうことをさすのでしょうか?

模試で合格点をとること以外に何か具体的な例がありましたらおねがいします
単純に法律の要件、効果を知ってるだけでもダメだと思うんですけど

やはり事案が解決できるというものですか?


投稿: 受験生 | 2008年6月27日 (金) 23時13分

動画の第3回がアップされたので、視聴させていただきました。
だんだん難しい内容になっていますので司法試験と無縁な私には難解ですが、第1回はかなり面白く感じました。
特に会社定款の目的は「商業」とかでもよいという部分は実際に手続きに役に立っております。

会社法とはまったく無関係なことなのですが、第3回を聞いて、初めて知って驚いたことがありました。
民事訴訟を未成年者が行う場合は、親などを通さないと不可能だということが余談として出てきましたが、このことがとても気になりましたので、いろいろと検索するうち、薬害エイズの川田龍平さんが親の反対のために裁判が不可能だったことなどを知り、かなり制度に対する疑問がわいてきました。
そして2chの裁判・司法板にこんなスレを立ててしまいました。
http://society6.2ch.net/test/read.cgi/court/1214573623/

ぜんぜん本題と関係ない件なので恐縮ですが、葉玉さんの動画に出会えて、結果的に未知の事実を知ることができ、とても良かったと思います。

投稿: | 2008年6月28日 (土) 00時19分

前回と今回の動画で「有限責任事業協同組合」という言葉が出てきましたが、正しくは「有限責任事業組合」ではないでしょうか?

投稿: | 2008年6月28日 (土) 00時37分

親会社株式の取得制限について質問させて下さい。

135条において原則親会社株式の取得は制限されていますが、その立法趣旨は自己株式取得のように財源規制がおこなえないから、と習いました。
これはどのように困難なのでしょうか?どの基本書にも具体的な説明がなく、現在も技術的に困難なのかが気になってしまい、論文の理由付けで迷っております。


マスター115のWEB講義をありがたく閲覧しておりますが、こちらの更新スケジュールは不定期なのでしょうか?
次回の更新楽しみにしております。

投稿: 受験生・甲 | 2008年6月28日 (土) 21時12分

>前回と今回の動画で

すみません、前回じゃなくて第1回のチャプター1でした。

投稿: | 2008年6月28日 (土) 21時57分

 葉玉先生、こんばんわ。

 検事についていくつか質問させてください。

  1、検察官の仕事は大変な激務で月の残業時間が130~150時間を超えることも珍しくないと聞いたことがあります。そのような中で葉玉先生はどのようにしてその日の疲れをとって翌日の勤務に向かわれていたのでしょうか。

  2、検察官は17年勤務すると年金の受給資格が得られるとある本(反転~闇社会の守護神と呼ばれて)に書いてあったのですが、本当なのでしょうか。

  3、以前、論証集の作成についてアドバイスをいただき、現在作成に取り掛かっています。ただ、有職受験生ですので、平日には1日に多くて3時間くらいしか勉強時間がとれません。先生が論文を書けるようになるには1日1通は答案を書くようにとのアドバイスがありましたが上記のように論証カードの作成のため答案の作成が全くできていない状況です。これでは本末転倒のような感じがします。
論証カードの作成と答案作成のいずれを優先させたらよいでしょうか。
      ①論証カードの作成をやめ、答案作成一本に絞る
      ②論証カードの作成を優先し、完成後に答案作成をする
      ③仕事の出勤日は論証カード作成、休日は答案作成
      ④仕事の出勤日に答案作成、休日に論証カード作成
 パターンとしては上記の4通りがあると思われますが、先生が合理的だと思われる順番についてご教示ください。

 たくさんあって誠に申し訳ございませんが、よろしくお願いいたします。

投稿: 不孤 | 2008年6月28日 (土) 23時22分

葉玉先生、いや葉玉教授

葉玉教授が勤められている上智大学法科大学院は大変特徴のある入試選抜をされていると有名です。 つまり、外国語が堪能な受験生を別枠で採用するというものです。

そこで質問です。 外国語の堪能さと法律の習熟度とにはどんな因果関係があるのですか、葉玉教授個人が考える感想をお聞かせください。

投稿: 上智ロー受験者 | 2008年6月29日 (日) 01時17分

言葉の訂正です。 「法律の習熟度」を「法律を学ぶ適性」と入れ替えて、上述の文章を読んでください。

投稿: 上智ロー受験者 | 2008年6月29日 (日) 10時12分

別の日付に書き込ませていただいたのですが、最新の日付でないところに書き込んでしまったようなので、再掲します。-----

葉玉先生は、最近ベストセラーとなった『公認会計士vs特捜検察』は、お読みになられたでしょうか。一部、弁護士のブログでも取り上げられています。

ここ数年、いわゆる国策捜査という言葉が一般にも語られるようになり、田中森一氏『反転』や佐藤優氏『国家の罠』といった、当事者の語った特捜検察の実情について、ベストセラーとなっています。それ以前にも、三井某氏の告発や、魚住某氏のノンフィクションもあります。

先生は、それらの本や、そこに書かれたことと、検察の実情について、どのように評価されているのでしょうか。それらの「暴露本」は、荒唐無稽なトンでも本なのか、一片の真実が含まれているのでしょうか。仮に、真実が含まれているとすると、(三井氏や、一部のローランキングの検察関係者は別として)、検察内部からの問題提起はあまり見受けられないのは、なぜなのでしょうか。----

投稿: 一読者 | 2008年6月29日 (日) 17時05分

取得条項付株式について
108条3項の要綱についてなのですが
会社法施行規則20条に1項5号ハの
カッコ内がよく分かりません。
「当該種類の株式の株主の有する
当該種類の株式の数に応じて定めるものを除く」
これは要綱よりも細かくなるから
要綱段階で定めなくてもいいという理解でよいのでしょうか。

投稿: 三毛猫 | 2008年6月29日 (日) 21時10分

葉玉先生,TMIの説明会は人柄重視という点を全面に出しており,興味深かったです。ところで,TMIによる東京永和法律事務所の吸収は,TMIのクライアントにとってどのような効果をもたらすのでしょうか。

投稿: TMI説明会参加 | 2008年6月29日 (日) 22時38分

・「吸収合併」又は「株式交換」の場合、対価の全部又は一部が持分等であるときは、消滅会社において略式手続の規定(784条)が適用される余地はない
・「吸収分割」の場合、対価の全部又は一部が持分等であるときは、消滅会社において略式手続の規定(784条)が適用される余地がある
以上のように理解しているのですが正しいでしょうか。
(784条1項は「前条第1項の規定は、」適用しないと規定していることから、783条1項の適用される「吸収分割」の場合にだけ略式手続がある)
よろしくお願いいたします。

投稿: 初心者 | 2008年6月30日 (月) 21時46分

ベトナムについてのブログを書いています。
TBさせていただきました。
有難うございます。

投稿: ベトナム大好き | 2008年7月27日 (日) 23時58分

上場整備プログラムに基づき、東証より
支配株主の存在確認等(9/30報告期限)
を、求められておりますが、
「議決権の50%超に該当する場合」
支配株主の状況に関する通知書
に支配株主「あり」としたうえで、
コーポレートガバナンス報告書において、
「支配株主との取引等を行う際 における
少数株主保護の方策 に関する指針」の追記
が、必要となります。
「支配株主との取引等を行う際 における
少数株主保護の方策」とは、どのような視点で
検討すべきなのでしょうか?
関連条文等もご教示いただければ幸いです。

投稿: 初心者2 | 2008年8月27日 (水) 22時51分

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/188743/41606205

この記事へのトラックバック一覧です: 新しいことを効率的に勉強する方法:

» 新司法試験 1日4時間・4ヶ月合格力完成講座 [女27歳、受け控えからの新司法試験合格]
携帯ケータイ情報リンク [続きを読む]

受信: 2008年6月26日 (木) 23時11分

« 株主名簿の閲覧拒否 | トップページ | 競業避止義務における名義説 »